「水菓子」は果物(くだもの)・フルーツの事です。
言葉のイメージであったり、実際に水菓子という言葉が使われている場面を見てみると、以下のような涼し気で透明な和菓子などを指していたりしますが、これは誤用です。
- 水ようかん
- わらび餅
- 寒天
- ゼリー
- かき氷
- アイスクリーム
- くずきり
- 水信玄餅
- スイーツ全般
上記は「水菓子」と思われがちなイメージのある食べ物ですが、いずれも本来の意味での「水菓子」ではありません。
実際自分も水菓子が果物の事だと知りませんでしたが、昔の小説を読んでいてその文中に「水菓子屋」という記述があり、スイーツという意味で解釈すると意味が通らないため、調べたところ「水菓子屋」は「果物屋」さんの事だと知りました。
なぜ水菓子が果物なのかというと、話は漢字が伝わる以前の時代に遡ります。
もともと日本では主食以外の木の実や果実などを「くだもの」と呼んでいたようですが、漢字が伝わってくると「くだもの」が「菓子」や「果子」という字が使われるようになりました。
そして江戸時代になると、同じ甘いものでも加工した甘い食べ物を「菓子」、そして果実を「水菓子」とそれぞれ呼ぶようになり現在に至ります。
ツイッターやSNSなどネットの書き込みを見てみると、間違いを指摘するものもありますが、かなりの頻度で間違った使い方をされています。
2018年現在では辞書を見ても水菓子は果物と説明されていますが、今後こういった意味で使われている事も掲載される日がくるのかもしれません。