「今北産業」は『今来たので3行で流れを説明してくれ』という意味のネット用語で、読み方は「いまきたさんぎょう」。
ネット掲示板やライブ配信サイトなどの場所でちょうど今来たばかりで話の内容がわからないユーザーが、これまでの流れや状況を理解するために他のユーザーに「3行で教えて」とお願いする際に使われます。
もともとは2ちゃんねる(現・5ch)のニュース速報板などで使われており、何か事件や炎上などが起きた場合、かなりの勢いで書き込みが行われ、スレッドがあっという間に埋まってしまい過去の流れを読み返すにはかなりの時間がかかり状況把握が出来ない状態となります。
そこで「今北産業」と書き込んでこれまでの簡単な流れを書き込んでくれる人を待つわけです。
現在ではネット掲示板だけでなく、TwitterなどのSNSがでレスが長くなった場合であったり、ニコ生やツイキャスやYouTubeライブなどの生放送サイトでも状況把握をするために使われる場面を見かける事があります。
ただ、2ちゃんねるなどのコアなネットユーザー以外の、当時ネットをしていなかった人や10~20代の若い世代(2021年時点)だと、「産業」の部分はただの言葉遊びだと思っている事が多いようで、単に「今来た」という意味で使ってるパターンも時々見られます。
また、用語の意味をはっきりと理解している人も相対的に年々減っているため、今北産業という書き込みを見ても「今来たんだ」という認識しか持たれず、3行の説明はされない事が多くなっている印象です。
以下のような今北産業の表現や使い方があります。
- 今北産業
- 今北産業 誰か頼む
- 今北産業だから状況わからん
かなり古くから使われている言葉で、遅くとも1990年代中盤にはすでに2ちゃんねるで使われており、その後も流行るわけでもなく一部のユーザーのみが使う状態が続いており、死語に近いとも言えますが2021年現在でも全く使われない訳でもなく、一応生き残ってはいます。
業者っぽいネーミングから「今北産業」が実在する会社で、そこに就職したというような掲示板への書き込みが行われたり、実際に会社風のウェブサイト(ホームページ)も作られるなど、一時期は今北産業のネタ化も行われた事もあります。